2024年6月7日金曜日

PDの臨床教育 その2

 どうしてもディメンジョナルモデルが分かった気がしない。そこでじっくり考えてみる。

性格特性は5つではややこしいので、アイゼンクが考えた3つ、すなわち神経症性、外向性、精神病性の3つを考える。神経症性、とは不安や抑うつなどの負の感情を抱く傾向であり、その反対は情緒安定性である。外向性は人と交わる傾向で、その反対は内向性だ。彼が後で加えた三つ目の精神病性とは自己中心で衝動的で反社会性、その反対は超自我的、である。

まとめると

情緒安定性 emotional stability ⇔ 神経症性 (否定的感情) neuroticism(negative affectivity) 

外向性 extraversion ⇔ 内向性(孤立傾向) introversion(detachment) 

超自我的(誠実性)superego(conscientious) ⇔ 精神病性(脱抑制的)psychoticism (hidinbition)


こうやって英語の表現を参照しながら書くと、これまでわかりにくかったビッグファイブの理論も何となくわかるから不思議だ。

ちなみにDSMでは以下の5つを選んでいる。


情緒安定性 ⇔ 神経症性(否定的感情) 

外向性 ⇔ 内向性(孤立傾向)

同調性 agreeableness ⇔ 対立 antagonism

脱抑制 disinhibition ⇔ 誠実性

精神病性 ⇔ 透明性 lucidity 


これでもわかりにくいのでもう少し砕けた表現をするなら、アイゼンクの3タイプは、

いつもニコニコ安定タイプ(⇔すぐ落ち込むタイプ)

友達付き合いのいいタイプ(⇔一人が好きなタイプ)

ルールを守るタイプ(⇔ルールを破るタイプ)


DSMの5タイプは

いつもニコニコ安定タイプ(⇔すぐ落ち込むタイプ)

友達付き合いのいいタイプ(⇔一人が好きなタイプ)

賛成するタイプ(⇔反対するタイプ)

衝動的なタイプ(⇔ルールを守るタイプ)

常識タイプ(奇妙な思考をするタイプ