2024年5月19日日曜日

CPTSDと解離 6

 DESについて。この28項目からなる尺度(ここでは省略)は、解離の三つの構成要素について問うているとされる。それらは没頭、離人、健忘である。

健忘については、以下の項目。 3, 4, 5, 6, 8, 9, 10, 24, 25, 26
没頭については 1, 2, 14, 15 ,16, 17, 18, 20, 21, 22, 23
離人については 7, 11, 12, 13, 19, 27, 28 

このうち赤字で示した項目は合計8項目で有り、taxon すなわち病的なものということになる。それを以下に示す。

没入
22 場所が変わるとまったく別の行動をするので、自分が二人いるように感じてしまう。
健忘
3 気がつくと別の場所にいて、どうしてそこまで行ったのか自分でも分らない。 
5 自分の持ち物の中に新しい品物がある。しかし自分では買った憶えがない。 
8 友達や家族の見分けがつけられない時がある。
離人
7 自分の近くに立っていたり、自分が何かするのを眺めたりして、まるで他人を見るように自分を外から見ている
12 周囲の人間、事物、出来事が現実でないように感じる。 
13 自分の体が自分のものではないと感じる時がある。
27 何かするように命令したり、自分の行為を批判する声が、頭の中から聞こえる。

さてここで検討してみよう。これらは本当にtaxon なのだろうか。だいたいそれに該当するように思える。ただし12などは、正常範囲でもある程度は体験されるのではないか、という気はする。またこの8つには採用されていないものの中にも、通常は起き得ないような、つまり taxon っぽいものもある。私の主観であるが。たとえば・・・・

6 見知らぬ人から別の名前で呼ばれたり、以前に会ったことがあると言われる。

25 自分に記憶がないが、何かを実行した形跡がある。  

26 自分に記憶がないが、明らかに自分が書いたメモ、絵、文章などを発見する。