2023年6月9日金曜日

社会的トラウマ 11

 それでもどうしても残るモヤモヤ、疑問。これを書き出してみよう。

男性の劣情とは結局嗜癖モデルにかなり近い。そこではもはや liking (心地よく思うこと)ではなくwanting (そうせずにはいられないこと)に支配されるのだ。男性自身にとってもこれは楽しいことではない。その点でこのプロセスはinsentive sensitization model (ISM)に従うと言っていいだろう。そしてその際には女性を人として見なさない、ないしは女性から何かを奪うというプロセスが生じる。それは目の前の対象と共に心地よさを追求するということからはどうしても逸脱するからだ。男性はその瞬間は別の人を想像している、というのもそれに依拠する。Wanting はその人の人間らしさや倫理観、愛他性などを根こそぎ奪う可能性がある。男性は性が絡むと人が変わると言える。それはおそらく最も獣的な側面で、それを少しでも垣間見ることは、かつてトラウマを経験した女性(男性も)には耐えられないことである。だからこそまず最初に小児を守らなくてはならない。これは男性も女性も同様である。結局はそれに尽きる。

ではなぜ男性の性欲の充足は獣性や「劣情」を伴うのか。なぜ男性の性的な満足は相手の人権を蹂躙する傾向にあるのか。それは性欲の対象とするとき、相手は現実の対象でなく、投影の対象になるからだ。これは男女でいえることだが、男性は特にクライマックスに向かう為のポジティブフィードバックがかかっているので、能動的に、あるいは自力で上り詰めなくてはならない。更にはその投影には自らの攻撃により蹂躙される対象という形をとることもある。これはそれ自体ですでに加害的な行為となりうる。
 相手がファンタジーの対象となることとドーパミン系であることは同じことなのか。おそらく。いわゆるHN系とドーパミン系という分類をするならば。
 でもまだモヤモヤが残る・・・・・。よくわからな
い。