2022年6月23日木曜日

PD(パーソナリティ障害)概論 1

また新しい依頼原稿が入った。トホホ 💦💦

はじめに
PDの概念は古い歴史を持つとともに、今なおその内容や分類において姿を変えつつある。1980年代以降盛んに論じられたBPDが最近少なくなっているという臨床家の声が聞かれる一方では、発達障害や、特にわが国での引きこもりとの関連が様々に論じられるようになっている(衣笠、2019)。
衣笠孝幸 (2019)パーソナリティ障害は減少しているのか 精神医学 61 pp138-142)
さらにはその分類についていわゆるディメンショナルモデルとカテゴリカルモデルの二つの対立はDSM-5とICD-11で異なるモデルが提出されていることが、その混乱を示している(林、2019 p144)。私たちは歴史を振り返りつつ現在の議論を知り、それを臨床に役立てる工夫をしなくてはならない。
林直樹(2019)パーソナリティ障害と現代精神科臨床 精神医学 61 pp138-142