関係性精神療法セミナーの告知です
【Web開催!】関係性精神療法セミナー【Web開催!】
精神分析の学び方:関係論編
このセミナー・シリーズは、2011年に第1回が開かれ、今年で第11回目を迎える。関係精神分析(関係論、関係性理論、関係性精神療法)は、対象関係論、サリバン派、コフート派、間主観性理論、自我心理学などを包括的に含み、現代のアメリカ精神分析の新しい流れを総括するものである。
これまで本セミナーでは、エナクトメント、動機づけシステム、共感と解釈、フェミニズム精神分析、無意識空想など、精神分析の根幹に関わる様々な概念をテーマに取り上げ、フロアの先生方と議論してきた。こうした議論は、精神分析の伝統的な理論体系を再検証することで、関係論の立場からの臨床実践を豊かにすることに貢献するものだったと思っている。しかし同時に、そうした議論がときには概念の知的理解が中心になりやすい印象があったことも否めない。
そこで今年は、精神分析を学ぶということがどのようなことなのにかついて、関係論の立場から考えてみたいと思う。関係論の立場からの訓練や学習は、伝統的な精神分析の訓練や学習と異なるのだろうか、それとも、同じなのだろうか。精神分析を実践する者は、初学者から経験者まで、必ず何らかの訓練や学習に触れていたはずである。フロアの先生方とともに、それぞれの体験を共有しながら精神分析の学び方について考えてみたい。今回は、京都の精神分析的心理療法の研究所KIPPで訓練を受けられ、卒業後も積極的に精神分析実践を探求しているA&C中之島心理オフィスの長川歩美先生を指定討論にお招きし、さまざまな学習の場所や方法を広く視野に入れながら議論を深めていきたいと考えている。当日は、アンケートなどを用いながら、参加者と積極的に対話を進めていきたいと考えている。(※Web開催のため、ご自宅にいながらセミナーに参加可能です)
参考文献: 吾妻壮 著(2019)『精神分析の諸相: 多様性の臨床に向かって』(金剛出版)富樫公一著(2018)『精神分析が生まれるところ』(岩崎学術出版社)
Koichi Togashi (2020) The Psychoanalytic Zero: A Decolonizing Study of Therapeutic Dialogues. New York & London: Routledge.
岡野憲一郎著(2018)『精神分析新時代―トラウマ・解離・脳と「新無意識」から問い直す臨床場面での自己開示と倫理』(岩崎学術出版社)
◆ 日 時:2021年7月4日(日曜日) 午前10時~午後3時
(進行具合により多少の延長も考えられます)
◆ と こ ろ:インターネット会議室zoom利用
*事前に専用のアプリをインストール頂く必要があります。
*インターネットに接続されたご自宅のPC、スマホ(3G以上)等、利用可能。
◆ 発 表 者:岡野憲一郎(京都大学)・ 吾妻壮(上智大学)・富樫公一(甲南大学)
◆指定討論:長川歩美(A&C中之島心理オフィス)
司 会: 岡野憲一郎、富樫公一
◆ 受 講 料: 5,000円
◆ 定 員: 60名
◆ 申込方法:参加申込書にご記入の上、E メール、 FAXまたは郵送でお申し込みください。
受講の可否を申込書に記載の E メールまたははがきにてご連絡いたします。
振込み先を ご確認の上、受講料をお振込みください。
◆ 申 込 先:〒160-0004 東京都新宿区四谷 3-4 SC ビル 6 階
小寺記念精神分析研究財団セミナー事務局 FAX 03-3350-9749
E-mail:kodera.kt@nifty.com
◆ 申込期限:2021年6月28日(月)
主催:小寺記念精神分析研究財団