2018年1月9日火曜日

マインドフルネスの参考文献 3

Taren AA, Gianaros PJ, Greco CM et al.,(2015) Mindfulness meditation training alters stress-related amygdala resting state functional connectivity: a randomized controlled trial. Soc Cogn Affect Neurosci. 12:1758-68 という論文の抄録を読んだ。
タイトルを訳すと 「マインドフル瞑想によるストレス関連扁桃核安静時機能結合性の変化」という、やたらと長い名前になる。

「私たちの研究では、前の月にストレスを多く体験した人たちの両側の扁桃核と前帯状皮質膝下部 subgenual anterior cingulate cortex (sgACC)  との間の安静時機能結合性が上昇していることが分かった。今回の研究では、マインドフル瞑想を集中して3日間行うことで、この機能結合性が右側に関して低下したことが分かった。」

どういうことか。ストレスで扁桃核が大きくなるのは、結局 ACC との間のパイプが太くなるからだ。ACC とは TPN の主要部分である。簡単に言えば TPN と DMN の混線が起きていたということか? というよりは集中して何かを行っている時にも、扁桃核からの邪魔が入るという状態になるのだろう。マインドフルネスは、TPN と DMN との間を切り離し、メリハリのある脳活動をすることに貢献する、と言うことだろう。