2017年12月26日火曜日

マインドフルネス 早わかり 3

 ノルトフの本では、DMNは悪者ではなく、むしろ脳の活動の基本として扱われる。それが「安静時活動 resting-state activity」だという。それがDMNの活動に対応するわけだが、このDMNはアルツハイマー病においてその活動が最初に低下する部位としても知られるともいう。ということは認知症ではこの大事な部分、心がポカーンとする部分がかえって侵されているというわけだ。ところでこの安静時活動の際に活躍するというのが、正中線領域(大脳皮質正中内部皮質構造、CMS)というのだが、ここでDMNに活躍する部位を思い出そう。そう、「扁桃体、海馬、後部帯状皮質(PCC)、内側前頭前野(mPFC)」の4つだった。つまり一緒ということになる。
この部分の活動についてはいろいろ書いてあるが、それは自己に特定的な刺激に特に対応する。また脳の一部でしか処理されていない情報は無意識にとどまるが、それが脳全体に広がる際に意識が生まれる。そしてその際ゲートキーパーの役割を果たすのが、前頭前野・頭頂野であるという。
ここで興味深いことが知られている。「うつ病においては自己焦点化や身体焦点化が高まり、同時に環境焦点化の減退が見られる。」つまり自分の自己意識や身体についての意識が過剰に高まる一方で、外界からの情報の処理が低下しているのだ。それはCMSの一部の活動高進と、正中線外の領域、例えば背外側前頭前皮質(DLPFC)などの側方の領域の活動は低下していることが分かっている。先ほどの言葉に直すと、DMNが過剰に亢進し、TPNの低下となる。ということは過剰なマインドワンダリング、他方で思考は空回り、という状態が欝にはみられることになり、するとマインドフル瞑想が効果を発揮するということになる。どうやらDMNTPNはどちらが良い、悪いというよりは適度なバランスが必要である、ということだろうか。瞑想にも確か焦点付けするものとしないものがあるな。