2017年1月10日火曜日

BPD ②

でも今更BPDについて私に何が書けるのだろうか?ウィキペディアを見ても、ものすごい膨大な情報(およそ正確)が書かれているのである・・・・。

BPDについての解説は、多くの知見の集積を反映する形で何度も改訂されているDSMを参照することから始まらざるを得ない。BPDの本質的特徴は,対人関係,自己像,感情などの不安定および著しい衝動性の広範な様式で,成人期早期までに始まり,種々の状況で明らかになる(DSM-5)。第一基準である「現実に,または想像の中で,見捨てられることを避けようとなりふりかまわない努力をする」(基準1)という項目は、おそらくBPDの症状の基本を伝えている。見捨てられることへの反応としては一方で強烈な不安を呼び起こすが、同時に見捨てようとしている(と当人が感じている)相手が決してその場を逃れられないよな手段が選ばれ、それはその相手に対する激しい攻撃や目の前での激しい自傷行為という形をとりやすいが、その程度はそのままBPDの病理を反映していると言っていい。それがこの第一基準の「なりふりかまわわない努力 」(原語では frantic efforts )に表現されているのである。例えばある女性は恋人から別れ話を切り出されると激しく興奮し、相手の持ち物をマンションの窓から投げ捨て始めた。またある男性は付き合いをやめることを提案された相手の女性に執拗に電話をする、勤務先に押し掛けるその他のストーカー行為をした、など。ただし通常は自らが精神的に依存していはいない人との別れは淡々とした良識的な態度を示すことがふつうである。