2015年10月19日月曜日

自己愛的な人々(加藤チェック後)第6章

6章 怒れる自己愛者たち

ここからしばらくは、怒れる自己愛者一般について論じる。つまりこれまでのようにタイプ分けした自己愛ではなく、それら一般に共通した怒りの問題について考えてみるのだ。
実はこのテーマは『恥と自己愛トラウマ』という、2014上梓した本(岩崎学術出版社)の中でかなり触れているが、そこでの内容を要約して示したい。読者の方たちは、ナルな人たちは人を傷つけ、迷惑をかける人々と理解しているであろう。それはその通りなのだ。しかし彼らの自己愛的な振る舞いには、それなりの理由があり、背景には心の力動がある。その点を理解しないと、彼らをうまくかわしたり、いなしたり、逆に操ったりすることが出来ない。まずは「汝の敵を知れ」である。

(以下略)