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「出会い」メカニズムのもう一つは、勇気づけ、ということだろうか?あなたは大丈夫だよ、やれるよ、という種のメッセージを貰うこと。人は他者からの勇気づけを渇望しているところがある。自分で自分を鼓舞することでは決して得られない勇気や自信を誰かに伝えられること。
私はいつも不思議に思うのだが、全然見ず知らずの他人の一言が影響を与えるのだ。「あなたの講演を聞きました、本を読みました、よかったです」、というほんの一言のメッセージは、それが時には自分が全く知らない人からの方が意味を持ったりするのはなぜだろうか? もちろん知っている人からのメッセージがありがたいこともある。本当に自分を知っている人から評価されたい。しかし家人に勇気づけられてもあまりピンとこないことがあるとしたら、それはなぜなのだろう。(まあ、実際にそうされたことも思い出せないのだが。)だからこれはやはり出会いなのだ。見知らぬ誰かからいわれた一言が決定的な影響を与えることがある。それは恩師というわけでは必ずしもないだろう。街の占い師かもしれない。
まあ「恩師論」だからそちらに話を戻すと、私にもそのような体験がある。あの時あの場面で、あの恩師からいわれたこと。20年も前のことだ。それを何度も反芻している。そして「よし、やれるぞ」と思う。これは一生の宝物のようなものだ。しかしこれはあまりにプライベートなことなので書けない。書くと「減って」しまうような気もする。そしてこれもまた重要なメカニズムにカウントするべきであろう。