2014年6月26日木曜日

解離の治療論 (70)

自民党による幕引きか。このままで済むのだろうか? これ以降起きる可能性のさまざまな外圧により政府がどのような対応を見せるのかに興味がある。 

Fuster (1997) という学者は、前頭前野の3つの機能を説いたという。 1.短期記憶。2.注意 set or motor attentionそして 3. Inhibitory control 抑制的な統御。出た。この3がわからなかったのだ。サー先生のところに出てきた。彼らの研究で、前頭葉の機能がDIDの患者さんで低下していたことを思い出してほしい。そのとき前頭葉は統合を「抑制的にコントロールする」というところがあったが、「抑制的に」という意味がよくわからなかった。人間の体には、さまざまな抑制が働いている。たとえば一つのことに注意を向けるためには、ほかのところに注意を向けることを抑える力が同時に働いている、という風に。だから前頭葉の働きの中にも、そのような働きがあるということなのだろうが、いまいちピンとこなかった。このフォレスト先生の論文を読んでいくと少しはわかるのだろうか。
他方で前頭葉は大きく三つに分かれる。後背部(いわゆるDLPFC)、眼窩前頭、そして内側部。このうち後背部は、先ほどの12をつかさどるという。短期記憶と注意ね。そして眼窩前頭部は、3だという。これが冒されると、現在の目的に向かった行動がわき道に逸らされてしまうという。ところで残った内側部は、前帯状回を含むが、ここは抑制的な統御にある程度関係しているらしいが、明確にはわかっていないそうだ。そしてここはむしろ「心の理論」に関係しているため、この論文からはあえてはずすといっている。まあ抑制的な統御が別に眼窩前頭部に局在していなくてもいいのだから。
ここでフォレスト先生は、Fuster 先生の説を引用して、「この保護的抑制的役割」について論じている。(あれ、論文ではここから保護的protective という形容詞がついているぞ。)
ざっと見るとこんなことが書いてある。保護的な抑制とは、筋道のある行動を守る役割をしているのだ。思考や行動を逸らすものはたくさんある。内的にも外的にも。
ここで脱線。逸らされまくるのがロボットなのだろう。いわゆるフレーム問題があるからだ。目的に向かい、余計なことをはしょるということが出来ず、細部にこだわってしまう(様に見える)一方で、大事なところが抜けてしまう。待てよ、これってアスペルガーにも見られる問題だな。まあいいか、脱線終了。