2014年4月10日木曜日

続・解離の治療論(27)

小保方さん。うーん、ちょっとまずいね。精神科をやっていると、嘘とファンタジーと妄想が微妙に入り混じっている状態がある。虚言症、という言葉もある。彼女が広い意味で「嘘をついている」可能性は否定できない。私が個人的に望むのは、
1.スタップ細胞が実在して、彼女だけがそれを作るコツを知っていて、なぜか公開しない> 2.スタップ細胞が実在するという妄想を抱いている> 3.嘘をついていて引っ込みがつかない、くらいかな。正直「スタップ細胞は永遠不滅です!」と言い続けて欲しい!そうしたら夢を持ち続けられるから。なんてね。


黒幕人格についてはここまでで一区切りとしよう。ただし私が最後に匂わせたこと、黒幕さんたちの持つ反社会性については、彼らを怒らせてしまうのではないかと心配である。でもそれが黒幕さんたちと関わることに対する私の側の戸惑いとも関係している。
 あるいは次のような言い方にすれば穏当かも知れない。「黒幕人格の反社会性の度合いに応じて、正面から関わることの意義は薄れる。」

黒幕さんが全て反社会的というわけではない。実際に愛すべき、愛嬌のある方もいらっしゃる。あるいは一見黒幕を装ったこわもての別人格もいるかもしれない。
 攻撃性を持つ人の中にも様々な人がいる。一般にその攻撃性が、昔受けたトラウマからくる恨みによるものである場合には、その人がそのあとの人生で幸運に恵まれ、世の中に対する恨みが軽減するに従って鎮まっていくものである。しかしその攻撃性がサディズムに根ざし、人の苦しみにより快感を覚えるような性質のものであれば、その人には大人しくしてもらうしかない。そして黒幕さんの一部には、この後者のニュアンスを持つ人がいるというのが私の印象であり、そのような人格には没交渉であったり、お休みいただくことを願うほうがいい、という見解をここで示したわけである。