2011年2月21日月曜日

うつ病についての積み残し (3) それなりにオーソリティのある「新型うつ」でも、中身は同じもの

ところでこの「精神神経学雑誌」でよく見かけるのが、いわゆる「ディスチミア親和型うつ」で、これは九州大学大学院の神庭重信教授がよくおっしゃっている概念だ。ネットのある情報によれば、この概念の発症は、名付け親は、九州大学大学院生の樽味伸(たるみ しん)さん(2005年7月、33歳で死去なさったということである)。これには文献があり、そこで以下の表が出てくる。(樽味伸,神庭重信:うつ病の社会文化的試論-とくに「ディスチミア親和型うつ病」についてー.日本社会精神医学会雑誌 13:129-136,2005)
表 ディスチミア親和型うつ病とメランコリー親和型うつ病の対比

社会精神誌に掲載されるとなると、それなりにオーソライズされた概念となる。しかし結局は・・・・従来の非定型、あるいは抑うつ神経症などと同工異曲、というしかない。