2010年5月16日日曜日

昨日、5月15日のことだ。民主党の小沢さんは、地検からの3回目の事情聴取で政治資金の虚偽記載に関する関与を改めて否定したあと、書面で「率直に事実経過を説明しました。これからも誠実に対応してまいる所存です。」とコメントをして、逃げるように車に乗り込んでしまったという。心証は・・・・・ 残念ながら真っ黒である。このような行動は「後ろめたさ行動」などと言えるのだが、この行動面からの明らかな特徴について、どうして心の専門家はコメントを求められないのだろうか?
政治家がウソをついているときの行動はかなり特徴的である。それについての直接の言及を避け、秘書かだれかを通じて形ばかりの釈明をし、それ以後は取材を極力避ける。もし小沢さんが本当にシロなら、無実の罪を着せられたことへの怒りを表明し、自らの潔白をそれこそ週刊誌へ寄稿するなりして晴らそうとするはずだろう。
動因の心理学からこのパターン化された行動を説明するならば、それは嘘を並べて自己正当化するという行為を、自然な感情を交えて行うことは不可能だと感じるからだ。いったんそれをやりだしたら、限りなく嘘をつき続けなくてはならないという状況に身を置くことになることが予測されるから、ノーコメントにしてしまう。もちろん巧妙に言い逃れるだけの方便があるのならそれを選ぶのかもしれないが、それもないのであれば、ああするしかない。
しかし小沢さんの振る舞いに関して、心理学者や精神科医が意見を求められることは皆無ではないか?私なら「動因心理学的には、そのふるまいから、小沢さんの説明は虚偽に満ちていることはかなり高い確率で言えることです。」などとコメントするだろうが、もちろんそんな事を一介の精神科医に聞く人はいない。