2024年6月9日日曜日

解離・昨今の話題(学会発表用)

 6月末の日本精神神経学会の発表のスライドをまとめている。こういう機会があるたびにすごく勉強させていただいている。

  • 最近欧米の神経内科の立場から機能性障害FNDを精神科に任せずに自分達も積極的に扱おうという機運が生まれた。
    神経内科の外来で一番多いのがこの機能性障害であるという事情があった。癲癇と思ったらPNESだった、という風に。

  • ICD-11では初めて、FNDが精神医学と神経学neurology の両方に同時に掲載されるという画期的な出来事が起きた。

  • ICD-11最終版では神経系疾患の一つとしてDNSD(解離性神経症状性障害)が掲載された。(神経内科では依然としてFNDを使用している様子である。)

  • ついに「世界FND協会」まで設立された!(ただしまだ若い協会らしい。)


ただし神経内科の専門医は、「解離」という言葉を使いたがらない? PNESの論文に「解離」という単語が出てこない。