2024年5月17日金曜日

CPTSDと解離 4

 もう一つ適切な論文を見つけた。これも抄録からまとめてみる。

Fung HW, Chien WT, Lam SKK, Ross CA. The Relationship Between Dissociation and Complex Post-Traumatic Stress Disorder: A Scoping Review. Trauma Violence Abuse. 2023 Dec;24(5):2966-2982. 

二つの大きな学術的データベースであるWeb of Science and Scopus databases及びProQuest を用いて、3つの問いを検討した。1.CPTSDは解離症状と関連しているのか? 2.CPTSDの診断を満たす人の解離症状はどれほど見られるのか? 3.CPTSDにおける解離症状の相関 correlates は何か。26の研究のうち10において、CPTSDの患者はそれ以外に比べて高い解離スコアが得られたと報告している。そして11の研究において、CPTSDと精神表現性/身体表現性解離 psychoform/somatoform dissociation scoresとの間に正の相関が見られたと報告している。CPTSDの患者のうち解離症状がどの程度多いかについては殆ど研究がないが、かなりの割合で(例えば( 28.6-76.9%))顕著な解離症状が見られる可能性がある。CPTSDにおける解離は合併症状(DSM-IVにおける第二軸症状、恥、身体症状)も多い。このテーマに関する更なる研究が必要である。

結局どれも面白くない。数値が出て来るだけである。CPTSDと解離の関係については、自分の頭で考えていくしかない。