ここの部分、書いては消し、書いては消しである。全く収斂していかない。
例えば二つの人格状態
もちろん
ここで臨床的な具体例として、
この
また果たしてA
治療者が個々に出会う交代人格に対して、彼らは全体の部分に過ぎないという見方を取った場合、たちまち治療関係を損ねる可能性があろう。例えばある交代人格がこのように言われたらどうだろうか? 「あなた(
私はこれは
それぞれの交代人格に対して、その人格のもつ自己の感覚をリスペクトすることは、きわめて重要である。ところが交代人格を完全なる他者ととらえる臨床家は少ない。精神分析の伝統では、あくまでも心は一つという方針が変わることはない。しかしそれは解離を扱う臨床家にとってもあまり変わりない。
結局臨床的な観察から言えることは
ただしこの統合されていない交代人格の状態から連想されるのは、いわゆる精緻化されていない人格の存在である。人格の中にはそのプロフィールがあいまいであったり、ぶれたりする状態も少なくない。いわゆる「顔なし」であり、解離性トランス状態において見られる状態 にむしろ一歩近い状態である。