精神分析とは何か?
(日本精神分析協会HPより)
(日本精神分析協会HPより)
精神分析は20世紀のはじめにウィーンでジークムント・フロイトによって始められました。それは人間のこころが意識的なこころと無意識的なこころの両方から成り立っているという考えを基礎にしています。私たちは誰でも、ある種の無意識的なとらわれのなかで生きています。そのとらわれが大きすぎると、苦しくなり、ゆとりを失い、ときにはこころの病になります。
この部分の解説です。とらわれ、というのはいい言葉です。いくつかの例をあげましょう。ある人は幼いころに近所の年下の子供を怪我をさせてしまったのではないかという疑いをずっと持っていました。喧嘩になり、叩かれて叩き返した時、手が耳に触れたというのですが、その時鼓膜を破ったのではないかということが気になっているというのです。(以下略)
さてこの例から言えることは、このとらわれから自由になることで、自分自身を受け入れることが出来るようになったことです。この過去の記憶の回復という現象は、おそらく分析を考えるうえで一番わかりやすく、また分析の一つの在り方を端的に示しています。それは自分を発見するということと、自分自身を「自分は自分でいいんだ」と、受け入れるという両方を差していることになります。