黒崎: まあ、この放送はいろいろ精神科の先生のお話を伺うのですが、先生に自己紹介をお願いできますか、どのような少年時代というか。
岡野: 私の小さいころというと、やはり田舎暮らしだったことが大きいです。父が脱サラして田舎で事業を始めたというので、ずっと田舎暮らしだったです。しかし通った学校は地方の都市の結構進学校だったので、田舎から時間をかけて、駅まで2キロの距離を雨の日も風の日も雪の日も自転車で通ってから、延々と汽車に揺られてということを何年も続けました。それと、何しろ物を作るのが好きだった。うちはそのころ貧乏だったので、グローブとかキャッチャーミットとかがほしいと思うと、かってもらえないだろうと思って、ありあわせの切れで自分で作りました。すると親は、そこまでやるのなら、と結局買ってくれたのですが、私はそれを計算していたということはありませんでした。(少し笑い)それとね、ギターを作りましたよ。自分で。小学校3年から。
北山: どうやって作ったの?
岡野: そこらへんの板切れを釘で打って箱にして。でもひょうたん型にはできないですよ、子供でしたからね。だから三角形のバラライカ型になって、そこに釣り糸を張りました。大変でしたよ。そんなのを相当の数作りました。緑色のサンバースト風に仕上げたり。ボディーはただの木の箱のくせに。
(以下省略)