と思ったのだが、実はマクリー・コスタのビッグファイブとやっぱり関係があったのだ。ちなみにビッグファイブを忘れた方にサービス。
(1)経験への開放性 (Openness to Experience) (2)勤勉性 (Conscientiousness) (3)外向性 (Extroversion) (4)協調性 (Agreeableness) (5)情緒不安定性 (Neuroticism) の5つである。
昨日見た5つ、つまり陰性感情傾向 Negative Affectivity、疎遠さDetachment、敵対性 Antagonism 脱抑制 Disinhibition 精神病性Psychotism はそれぞれ、ビックファイブの裏返し、ないし言い換えというわけなのだ。説明して進ぜよう。こんな感じだ。
Negative Affectivity (vs. emotional stability 情緒安定性)
Detachment (vs. extraversion 外向性)
Antagonism (vs. agreeableness 協調性)
Disinhibition (vs. conscientiousness 勤勉性)
Psychoticism (vs. lucidity 清明さ)
ここで真ん中の3つはちょうどビッグファイブのうちの3つと表裏になっている。ではnegative affectivity はどうか。これってビッグファイブのうちのneuroticism (情緒不安定性、と訳される)に似ているのだ。なぜならneuroticismって不安 anxiety, 気分屋 moodiness, 心配性 worry, 羨望 envy 嫉妬 jealousyで特徴付けられると説明されているのだから。したがってnegative affectivity = neuroticism とみなしていいだろう。とするとこれは表表の関係だ。では psychoticism 精神病性はどうか?これはエキセントリシティ、認知の調節の失敗、常識的でない思考という風に説明されている。とするとこれはビッグファイブの中の「Openness to Experience 経験への開放性」を極端にしたようなものだ。これも一種の表表の関係だろう。やったー。ちょっとわかったぞ。
それにしても性格傾向としてのビックファイブをPDの文脈に組み込もうと言う試み、うまく行くんだろうか? PDの分類を真面目にしっかりやろう、というのはわかるが、あんなに診断基準が長ったらしくなったら、臨床家はついていけるのだろうか?