2013年4月4日木曜日

DSM-5と解離性障害(4)


 この論文ではさらに最近の解離性障害の研究をまとめているが、そろそろ作業が退屈になってきた。読者にもミエミエだろう。だいたい英語の論文を読んでまとめるのは、全然好きじゃない。・・・・・ ということで先に進むが,薬のことも書いてあるが、あまり進歩はないようだな。
セロトニンアゴニスト、すなわちセロトニンという物質の受容体に働きかける物質、たとえばMeta-chlorophenylpiperazine (mCPP という違法ドラッグ)が離人症状を起こすというがわかっているという話。これもかなり前から言われえていた。同じセロトニンに関連した抗うつ剤であるSSRI(パキシル、ジェイゾロフトなど)が離人症に有効であるという報告もあるが、いまだにRCT等によるエビデンスはないという話。いわゆる非定型抗精神病薬(ジプレキサとか、リスパダールとか)は「精神病的」な症状でなければ有効でないという話。(ちなみに解離性の幻聴などは、「非精神病的」)オピオイド拮抗物質が有効な場合がある、などなど。すべて旧聞に属する。ということは解離性障害の薬物療法に関しては、何ら進歩は起きていないということだろう。
解離をいくつかに分類するという話。これは少しだけ新しいか。
d Kolk先生,vd Hart先生, Marmar先生たち(みな錚々たるメンバー!)
1次解離 再外傷体験、フラッシュバックなど
2次解離 離人症状、非現実感、鎮痛など
3次解離 人格の解離
 まあこんな分類もあり得るだろう。
この論文を読んでいてやはり最近のトピックとして話題を集めたのは、PTSDを二つに分ける、という試みであろう。この論文の最後にかなりページを費やしている。これは最近の脳科学的な所見とも一致しているために注目を集めているのだろう。