眼窩前頭皮質(http://en.wikipedia.org/wiki/Orbitofrontal_cortex より) |
読者はここで、右脳の担当する無意識、ということと自我、超自我ということは矛盾していると感じるかもしれない。しかしここは間違えないでいただきたい。意識、前意識、無意識と言うのはいわゆる局所論的モデル、自我、超自我、エスとは構造論的モデル、と言われる。両方は別々のモデルとして心を説明し、しかも両者にはオーバーラップがある。たとえば自我の働きの中にも無意識的なものもある、という風に。ショアが提出しているモデルは、右脳が左脳の支配下で無意識的に、つまりバックグラウンドで実にさまざまな情報処理を行っているという事情なのである。