2011年6月26日日曜日

このところチビの老いが目立っている。というより少しの変化も「老い」のせいにしているのかもしれないが。まず耳が非常に遠くなっている。帰宅しても真っ先に音を聞きつけて玄関にやってくるということがなくなった。またじらしへの抵抗性が落ちた。チビは甘党だが、菓子パンのかけらなどを鼻の上の少し届きそうにない高さに持ってくると、以前はじっとこちらがちゃんと食べられる距離まで持ってくるまでじっと耐えることが出来た。今では少しでも届かないとわかると「ウォーン」と吼えるのである。マンション中に聞こえてしまうような声で「もう意地悪はやめてよ!」と訴えるのだ。
しかしそれにしてもチビの老い方は決して醜くない。見事な毛並みはそのままだ。一見いつもの元気なチビの様でいて、内臓は、脳は少しずつ衰えていっているのはわかる。でも姿は変わらないからいつまでもいてくれるかのように錯覚してしまう。老いがあからさまに表れる我々人間にとってはうらやましい限りだ。しかし人間はこれが生への執着を少しずつ失っていく助けになるのかもしれない。