2010年8月11日水曜日

失敗学 その 11 


産経のニュース欄(もちろんインターネット版)にタケシのエッセイが載っていたが、彼ほど達観していて、つまりは人生がドーデもよくなっている人は、結局失敗学に従う発言になっている。彼は無駄なメッセージを流し、余計なことを考えて人生を送るつもりはないから、「~も結局は~ということだろう」というものの見方をするが、それは結局人間を現実的に(=不完全な失敗作として)捉えることになる。例えば次のような彼の言い分を見る。

「鳩山さんはたとえば、町内で暴力団に金払っても町はうまくいってたのに『この町に暴力団はいらない』と言う町会長みたいなもんだった。悪人になれなくて、ちっちゃな善人になろうとすると、みんなああいう轍(てつ)を踏むんですよ。だって基本的に政治家ってのは、多数の人間を殺す可能性がある戦いにまで、主導権を取る人なんだから、小さな善なんて言っている場合じゃない。大善人やるなら(インド独立の父)ガンジーやるしかないじゃないですか」