2019年9月5日木曜日

あるトリビア どうして「イッカク」の角の蒐集が難しいか

 今日は何も書く暇がなかったので、どうでもいいトリビアである。先日「イッカク」について書いたが、どうも気になっていた。どこかに「あれ、一本欲しいな。」と思っていたりする。特に収集癖がある方ではないが。実際にイッカクの槍がネットで売買されているのも確認した。しかし何と輸送中に破損してしまうことが多いらしい。そうか、だから一角の槍の蒐集家ってあまり聞いたことがないのか。それにしてもどうしてシカや牛の角のように頑丈ではないのか? どうしてイッカクの槍はもろいのか。いろいろ妄想は膨らむ。そして以下は私の至った結論である。想像だが恐らくあたっていると思う。
イッカク再登場!
イッカクの槍は実は片方の歯(おそらく犬歯?)だけが巨大に伸びたものであり、もともと神経が通っていたものだ。そう、私たちの歯と同じだ。敏感なのである。そしてそれを魚の群れの中で振り回すわけだ。お、今3匹当たったぞ、などと感じられるのだろう。ところが一角を捕まえてそれを採集するために折る、という事は当然神経も切断される。すると神経を抜いた歯になるわけだが、私たちの多くは、神経を抜いた歯がいかにもろくなっているかを知っているだろう。(虫歯を経験した人ならわかる話だ。)要するにイッカクの槍はもともと神経が通っていない象牙や鹿の角などと違って、採集をした時点でどんどん脆くなって行ってしまうのである。ネットでは数十万の値がついているが、それでも集めている人はいるのかもしれないが。
しかしこんなことを知ったところで何の得にもならない。だからトリビアなのだ。
それにしても甘い物好きのイッカクが虫歯になったら大変だろう。クラウンを被せるとしても、相当高価なものになるだろう。