2014年8月8日金曜日

尼崎事件(3)

しかしキンドルとはなぜこんなに便利なのだろうか?魔法のようなものだ。読みたいと思ったらすぐに手元で本が読めるのである。もちろん難点はある。コピペが出来ない。だから私は基本的には本は買って読んで、線を引いて、それからスキャンすることにしている。スキャンしてPDF化したものはOCR認識をかけることで、コピーペーストが可能になるのだ。しかしおそらくキンドルでもそのようなことをやる悪―い人たちもいるのかもしれないが。
とにかくこの「家族喰い」(小野一光)という本。キンドルで読みながらメモを取ってみる。
主犯のX(角田美代子、19481012日生まれ)は2011年にその時監禁していた人への傷害容疑で逮捕された。そしてその人の母親の遺体がドラム缶にコンクリート詰めされていた状態で発見されて時間が発覚する。そして尼崎の民家の床下から別の3つの遺体が発見されることで、連続殺人事件であったことがわかった。ところが身柄を置かれていたXが、20121212日に自殺してしまう。兵庫県警本部の留置施設でのことだった。
シーンは著者がXが自殺をする直前尼崎で取材を続けているときから始まるが、彼は2002年の北九州監禁殺人事件も取材した、とある。(主犯が内縁の妻の家族らに対して、通電による恐怖支配を行った末に家族間での殺人を命じるなどして、計7人が犠牲になったという事件)著者はその主犯と何度か面会をして、その屈託のない明るさに印象付けられる。「もし悪魔という存在を具現化するとしたら、それは一目でわかる邪悪な顔ではなく、このような屈託のない顔をしているだろう。」という文が印象的だ。ともかくも著者は取材ををつづけ、ある時街中で「すみだ」という名前を何度も口にする人の電話を聞きつけ、その人にインタビューをする。そこで出てくるXの人物評。「とにかくどこにおっても金になるカモを探しよったわ・年寄りやら借金を抱え取るようなんがおるやろ、そういうのに声かけて高利で金を貸すわけや…」そして周囲には常に暴力装置となる男性を従えているわけである。・・・・

なんだか読んでいるうちに恐れていることが起きた。あまりにも登場人物が多すぎて、わけがわからなくなってくるのである。