2025年7月17日木曜日

男性の性加害性 7

 ところで「一見普通の男性が起こす性加害」について考えると、男性の性愛性には二つの問題が混在していることに改めて気づく。一つは「途中で止まれない問題」があり、それを昨日はポジティフィードバック(PF)で説明しているが、もう一つは刺激 Cue に対する過剰反応である。人間は常に発情状態にあり、それが刺激になってしまうということだ。

(中略)


この問題はたとえば人間の食欲になぞらえてみると、性欲だけがいかに突出しているかがわかるだろう。通常の生活をし、しっかり三食を摂りながら生活をしている人が、昼前時などに空腹を感じても、たまたま持ち合わせがないからというだけでコンビニで菓子パンを万引きをするということが起きるだろうか。ところが男性の性愛性はそのようなことをより起こしやすい傾向がある。性的な刺激による Cue だけ、おそらく依存薬物に対するそれのレベルで、人を突き動かす作用を有する。これはいったいなぜだろう。この問題が数多くの性加害の原因になってしまっているのだ。そこで登場するのが「インセンティブ感作理論」である。