2026年10月7日水曜日

成田先生のこと 推敲 7  

精神分析における中立性や受け身性の概念は徐々に変化しつつある。たとえば逆転移はフロイトの時代以降は、不可避的に起きることで、むしろそれをよく理解する事が大切ということになった。また逆転移が行動に表れる現象については、以前は逆転移の行動化と呼ばれ、戒められていたが、最近は逆転移エナクトメントとして、それはある程度不可避的に生じるのであり、むしろ積極的に活用するようになってきている。そして特に大切なのは、それを俎上に載せるという傾向が、関係論にしばしばみられる一つの特徴といえるのだ。その意味で成田の考えは極めて関係論的といえる。
関係論的、とは結局形式にこだわらないということであるが、それはドグマに捉われず、つまり「治療は~でなければならない」にはとらわれず、患者が必要としていることをせよ、ということだが、これにはとても勇気がいることだ。