ちなみに昨日のローレンツの図、一晩放置しておいたらこうなった。すっかり中が埋まってしまった。
さてこの図を見せられても、面白そうではあっても結局何のことか分からないだろうし、自然現象はアトラクターにあふれているといってもその意味が分からないだろう。そこでローレンツの方程式三本を思い出す。
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あるいは土星の一つの衛星を考えよう。おそらくその衛星はたくさんの恒星、惑星の間の力を受けているから、その速度をX(太陽からの距離)Y(土星からの距離)Z(すぐ近くの衛星からの距離)・・・などの微分係数で表すことが出来る。その結果として得られたのが、何千万年もの間土星を回っていくうちに他の星との関係からはじき出されて行ってしまった衛星の動きを表していたという事になろう。その場合その衛星の動きの面白いところは、それこそ何百万回となく土星の周りを回転していながら、つまりそれが一定の期間アトラクターとしての役割を持ちながら、最後にはどこかに消えてしまったという事だ。長い間連れ添いながら熟年離婚したカップルのようなものだろう。この場合、蝶々の羽の一つからもう一つに移ろうとして失敗してアトラクターを飛び出してしまった例と考えることが出来るだろう。