これから何回かは、これまでに論じた夢理論の推敲版である。
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そこで今回、アメリカのジェームズ・フォサーギJames Fosshage 先生というコフート派の分析家が来日され、夢理論について発表されるのを機会に、この問題について再考したい。ちなみに先生の著作はかつて日本語にも訳されているが、現在は絶版となっている。(「夢の解釈と臨床 (1983年)ジェイムズ・L.フォッシジ、 クレメンス・A.レーヴ、 遠藤 みどり (翻訳) (ちなみに「フォッシジ」とはFosshage先生の英語読みのつもりであろうが、明らかに読み方が違うであろう。」
本格的に読むのは、フォサーギ先生の論文The
Organizing Function of dreaming (International Forum off Psychoanalysis, 2007,
16:213-221) という論文だ。日本語に訳すると、「夢を見ることの構成機能」となる。この論文は彼が書いたものの中で最新のものの一つであるということ、それから彼が1980年代から発表している夢理論は大筋については一貫していて、その意味ではこの最新の論文で大枠をつかむことができることが理由である。