2025年6月23日月曜日

遊び スライド 3

 2.遊びのプロトタイプとしての「じゃれ合い(RTP)」について

遊びのプロトタイプとしての「じゃれ合い(RTP)」について

遊びの一つの典型としてのじゃれ合いは盛んに研究されている!

ラットが特に好むのが、いわゆる「じゃれ合い rough and tumble play」 である。

じゃれ合いがなぜこれほどに動物に遍在するのか?
1.それが精神の安定、不安の軽減につながるから。
2.将来の闘争や性行動の雛形として意味を持つから。
3.ジャレ合いは快感につながるから。
ラットには「遊びの脳内回路」があり、それが系統発達的に受け継がれてきているのだろう。
ジャレ合いによりラットの中脳水道周囲灰白質(PAG)(快感に関係する部位)が興奮する。

→ 遊びは快感なのだ。

ただし人間における父と子の間のジャレ合いは攻撃性を助長する可能性がある

ジャレあいが、動物においては実際の戦いや交尾の準備を意味するためか。
じゃれ合いでネガティブな感情が伴う場合、父親が主導権を取れていない場合は、子供の攻撃性につながる。

Smith, P. K., & StGeorge, J. M. (2022). Play fighting (rough-and-tumble play) in children: developmental and evolutionary perspectives. International Journal of Play, 12(1), 113–126.
Flanders JL, Leo V, Paquette D, Pihl RO, Séguin JR. Rough-and-tumble play and the regulation of aggression: an observational study of father-child play dyads. Aggress Behav. 2009 Jul-Aug;35(4):285-95.