岡野憲一郎のブログ:気弱な精神科医 Ken Okano. A Blog of an insecure psychiatrist
精神科医が日常的な思いつきを綴ってみる
2025年1月5日日曜日
「週1回 分析的サイコセラピー」書評 3
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次に第4章、「関係性以前の接触のインパクト」(藤山直樹)を読んでみる。藤山氏はいわばこの「週一回」の議論の火付け役である。彼は2014年に精神分析学会の会長を退く際の「会長講演」で、彼の有名な「平行移動仮説」を提唱した。それは週4回以上の精神分析の実践により意味を持つ「関係性...
2025年1月4日土曜日
「週1回 分析的サイコセラピー」書評 2
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ところでこの書評、なんと1200字。あっという間の短さである。 そこで気になる章から読んでみる。最終章に当たる山口貴史氏の「POSTを通じて考える週一回における『精神分析的』」という論文。彼の本は最近書評を書いたばかりだから読みやすいと思って読んでみた。やはり読みやすい。内容...
2025年1月3日金曜日
男性の性加害性 見出し 1
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これまで書いたことの見出しを作ってみた 1.男性という生きもの ● なぜ男性が語り、説明しないのか? ● 男性は存在するだけで(女性を見るだけで)加害的なのだろうか? ● 女性の側に見られたい願望はないのか? ● 健康な「イチャつき」はあり得るのか? 2.男性の性を深堀りする ●...
2025年1月2日木曜日
「週1回 分析的サイコセラピー」 書評 1
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週一回 精神分析的サイコセラピー 高野晶、山崎孝明編 遠見書房 2024年 書評 もう一つの依頼による書評。この書評を書くことは少し憂鬱であった。というのも「週1回サイコセラピー」という概念が私にはピンと来ないからである。本来「週1」には「精神分析のように週4回じゃなくて...
2025年1月1日水曜日
男性の性加害性 推敲 14
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しばらく前にもこのブログで検討した問題。ポルノとカタルシス効果について。 斎藤章佳著:子供への性加害-性的グルーミングとは何か (幻冬舎新書, 2023年) のp.86にある記載が扱っている問題だ。ポルノが性犯罪に対して及ぼす影響についての議論につながる。 ポルノ規制が語ら...
謹賀新年
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これがアップされるのは令和7年元日ということになる。ということで 謹賀新年 昨年もまたいろいろなことがあり、ある意味では平穏に過ぎていったが、新しい出会い、徐々に失われていく出会いなどをいろいろ体験している。老いの現実には毎日直面している。 年末に書評の依頼という形で読むことに...
2024年12月31日火曜日
男性の性加害性 推敲 13
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ブルース・リンド氏の論文について何らかのコメントをしなくてはならない。私の反応は複雑である。一方では「とんでもない論文だ」だが、もう一方では「一理ある」である。それは私の実体験に多少関係しているかもしれない。といっても加害者の、ではない。どちらかといえば被害者としての体験だ。...
2024年12月30日月曜日
「独学する」 書評完成
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サイコセラピーを独学する 山口貴史著 金剛出版 2024年 本書はわが国で出版された臨床心理関係の書籍の中ではかなり異色である。まず典型的な学術書や専門書とは言えない。サイコセラピーを座学で学んだ筆者が臨床に飛び込んだ実録ないしは体験記というニュアンスがある。それだけ臨床を...
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