岡野憲一郎のブログ:気弱な精神科医 Ken Okano. A Blog of an insecure psychiatrist
精神科医が日常的な思いつきを綴ってみる
2024年8月31日土曜日
統合論と「解離能」2
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結局このISSTDのガイドラインを読む限りは、integration と fusion の決定的な違いは出てこない。そもそも Kluft 先生が次のように書いている(として引用されている)からこれは変えようがないのだ。 「治療の帰結として最も安定しているのは final ...
2024年8月30日金曜日
記憶の抑制に意味はあるのか? 1
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記憶や感情を抑えることの是非、というテーマは、トラウマ治療では常に問われている問題だ。トラウマを直接扱うべきか否か、という問題はトラウマの治療にとって極めて重要でかつ日常的な問題なのである。そしてこれに関しては二つの考え方が対立する形で存在する。 先ず感情は扱わないに越したこ...
統合論と「解離能」1
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DIDにおける統合とは何か。いまだにこの定義は不明だが、これがDIDの治療において目指すべきものかについては、いまだに不明な点が多い。しかしおそらく人の心理的な機能は正常な統合normal integration を有しているというのがその発端であろう。だからその破綻としての...
2024年8月29日木曜日
「希望の在り処」脱稿 4910字
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本書は我が国の関係学派の指導的立場にあり、また対人関係論や関係精神分析に関する貴重な翻訳書(特にスティーブン・ミッチェル、ルイス・アロンなどの著作)を世に送り続けてきた●●先生がご自身の論文をまとめた書である。私(岡野、以下「評者」)にとって嬉しいのは、●●先生(以下「著者」...
2024年8月28日水曜日
希望の在り処 推敲の推敲 2
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第4章「関係理論から見た対象、主体、間主観性」は理論的でかつ極めて重厚な章だ。筆者が依拠する関係精神分析がフロイト的な精神分析とどのような点で異なるかについて簡潔にまとめられている。筆者はまずフロイトが誘惑説から欲動説に向かったことで、外傷体験(外的出来事)から本能衝動(心的...
2024年8月27日火曜日
希望の在り処 推敲の推敲 1
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横井公一「精神療法における希望の在り処」(岩崎学術出版社、2023年) 本書は我が国の対人関係論や関係精神分析に関する貴重な翻訳書(特にスティーブン・ミッチェルの著作)を世に送り続けてきた横井公一先生がご自身の論文をまとめた書である。私にとって嬉しいのは、横井先生(以下「著...
2024年8月26日月曜日
希望の在り処 推敲 2
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第4章 関係理論から見た対象、主体、間主観性 これまでとは一変して理論的でかつ極めて重厚な章だ。筆者が依拠する関係精神分析がフロイト的な精神分析とどのような点で異なるかについて簡潔にまとめられている。 筆者はまずフロイトが誘惑説から欲動説に向かったことで、外傷体験(外的出来...
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