岡野憲一郎のブログ:気弱な精神科医 Ken Okano. A Blog of an insecure psychiatrist
精神科医が日常的な思いつきを綴ってみる
2021年8月11日水曜日
他者性の問題 7
›
フロイトの、トラウマに関心を払わないという態度に不満を持った弟子たちはいた。アドラーやフェレンチはその代表であった。それにロナルド・フェアバーン、マイクル・バリント、ドナルド・ウィニコットたちもそうであった。しかし彼らは解離という言葉を用いてはいても、それは精神分析の主流には...
2021年8月10日火曜日
他者性の問題 6
›
「私たち分析家は、強直性発作を起こしている患者に冷静な程度で接しますが、そうして患者とつながる最後の糸を断ち切ってしまいます。患者は、トランス状態に入ってしまった患者はまさしく本当に子供なのです。だから知的な説明にはもはや反応しません。反応できるとすれば母親的な親愛の情が向け...
2021年8月9日月曜日
他者性とよそ者的自己 alien self
›
ここでメンタライゼーションの議論に出てくる、いわゆる「よそ者的自己 alien self 」と解離性の他者との関係について述べる。育児において不正確なミラーリングがなされた場合、「自己の部分でありながら、自己に属しているとは思われないものとして経験される」( Fonagy, ...
2021年8月8日日曜日
解離の古典モデル
›
恐らく古典モデルというものを考えたほうが良いであろう。というのも西欧の解離性障害に関する見解は一つに定まりかけていて、あまりそれ以外の見解を受け入れる用意がないように思えるからである。一つのは交代人格を断片と見なす立場であり、これはかなり強固である。しかしこれは DID に...
2021年8月7日土曜日
他者性とリフレクティング
›
リフレクティングではオープンダイアローグの最中に、治療者どうしが椅子の向きを変えて向き合い、患者について話し合う場を設ける。ここが一番奇妙かも知れない、と斎藤環さんも書いている。ここで大事なのは、患者に治療者を観察してもらう事であるという。治療者間の対立などもその観察の対象に...
2021年8月6日金曜日
他者性の問題 5
›
柴山先生の本を読んでみよう。彼も他者性のことについて以前からいろいろ詳細に書いている。何しろ彼は精神病理学者なのである。彼の主著「解離の舞台」の中で、「他者の現前性」「行動の抑制」「他者の先行性の欠如」を挙げている。(「解離の舞台—症状構造と治療」金剛出版 p.234 )...
2021年8月5日木曜日
他者性の問題 4
›
ところでラカン理論はどうか。松本卓也、加藤先生の論文を参考にする。 症例 Schreber の診断にみる力動的精神病論の再検討 精神神経学雑誌 (2009) 111 : 1021-1040. 必死にまとめると次のようになった。 ラカン派にとっては、主体はシニフィアンの集...
‹
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示