岡野憲一郎のブログ:気弱な精神科医 Ken Okano. A Blog of an insecure psychiatrist

精神科医が日常的な思いつきを綴ってみる

2012年9月16日日曜日

第4章 マインド・タイム ‐ 意識と時間の不思議な関係-心理士への教訓

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 精神 療法を行なう際、「 無意識と心の関係はいかなるものか ? 」は重要な課題である。それは特に精神分析的な教育やトレーニングを経験していない心理士にとっても同じであろう。わが国の心理士で、精神分析の影響を受けていない人のほうがまれなのだ。そしてその精神分析においては、無...
2012年9月15日土曜日

第4章 マインド・タイム ‐ 意識と時間の不思議な関係 (2)

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精神分析的な無意識の見直し Benjamin Libet (1916~ )  BLの実験は、ある意味では私たちの心についての理解を根底から覆す可能性を秘めているのであるが、そのことについては後回しにするとして、この実験の示していることは、私自身にとっては、日常的な体験...
2012年9月14日金曜日

第4章 マインド・タイム ‐ 意識と時間の不思議な関係 (1)

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BLの偉大な実験  Benjamin Libet は日本ではあまり知られていないかもしれないが、チョー有名な神経科学者である。1970年代に彼の行った実験は極めて画期的なものだった。ちなみに彼の名前を見ると私にはどうしても「リベー」(フランス語読み)と発音したくなる。彼の祖先...
2012年9月13日木曜日

第3章 オキシトシンが問いかける「愛とは何か?」―心理士への教訓 

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  オキシトシンについての興味は尽きない。 20 年ほど前までは女性の出産にのみかかわっていると考えられていたこのホルモンに、調べれば調べるほどさまざまな機能が備わっていることがわかってきている。知れば知るほど、私たちの心はオキシトシンを一つの例とするさまざまな脳の仕組みに規...
2012年9月12日水曜日

第3章 オキシトシンが問いかける「愛とは何か?」(4)

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オキシトシンと BPD, PTSD, その他   これまで幼少時のケアとオキシトシンとの関係について論じたが、それはオキシトシンが早期のネグレクトに由来する精神疾患を治療する可能性を示していることにもなる。その点で注目されるのが境界パーソナリ ティ障害( BPD )など...
2012年9月11日火曜日

第3章 オキシトシンが問いかける「愛とは何か?」(3)

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  アスペルガー障害はともかく、より深刻な病態である自閉症については、それとオキシトシンとの関係についてはここに紹介した記事の報告以前から、様々な研究が伝えられている。実際に オキシトシンの血中濃度が、自閉症で低いこと、オキシトシンのリセプターの異常と自閉症の関係などの研究が...
2012年9月10日月曜日

第3章 オキシトシンが問いかける「愛とは何か?」 (2)

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オキシトシンと自閉症  ここまでのオキシトシンについての記述は、かなり楽観的なものである。ある意味でオキシトシン礼賛、みんなオキシトシンを注射すればハッピーとなる、という印象を与えるだろう。この手のことに関しては異常にノリのいい米国では“ Liquid Trust ” ( 信...
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自己紹介

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ken Okano
1956 Born in Chiba, Japan. 1982 Graduated from Tokyo Univ.Med.School. 1989~1993 Trained at Menninger School of Psychiatry. 2000. Board Certified psychiatrist in US. 2004~2014 Professor at International University of Health and Welfare, Tokyo. 2014~ Professor at Kyoto University, Graduate School
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